硝子玉輝き一つ
クラブは面白いんだけど、片付けが面倒なんだょな…藤堂先生厳しいし
アイツも俺と同じクラブ入れば良いのに…そしたら俺の活躍見せてやれるし、
片付けとか一緒にやれるからそんなに面倒じゃなくなるし
一緒に帰れるのに……。
なんて事を考えながら歩いていると、前方に4年生にもなってもランドセルが
歩いているようにしか見えない後ろ姿はを見つけた、駆け走っていき
「ルルーシュ!一緒に帰ろうぜ」
と後ろから声をかけると
「スザク?」
ルルーシュが足を止めた
「今帰りなのか?遅くないか?」
言いながら隣に並ぶと
「今日のクラブは僕の班が片付け当番だったんだ」
「ふーん」
ルルーシュが歩き出し、二人は横に並んで歩く事になった
「スザクこそ遅いな」
「時間ギリギリまでサッカーやってて、片付けが授業の後になったんだ」
「運動クラブは大変だな」
「でも、授業の時よりも少ない人数で校庭全部使えるから楽しいぜ、
そっちこそ何やったんだよ?」
またスライムでも作ったのか?と聞くとルルーシュは普段ランドセルに
入りきらない給食セットや体操服を入れている手提げから、何かを取り出し、見せながら
「これを作ったんだ」
と言った。
「ビー玉…?」
何かよく分からないけど
普通のビー玉より、中に沢山すじが入っていて、
きらきらしてるから違うよなと思っていると
「ビー玉だよ」
とルルーシュがこともなげに応えた
「でもそんなやつ、どこでも見たこと無いぞ」
とスザクが言うと
「だから、科学クラブで作ったんだってば」
とルルーシュが言った。
「作った?どうやって?」
「理科の実験で使う塩水を熱して結晶化させたりするのに使う、電熱器ってあるだろ?
ああいうので熱してから、水の中に落としたりして、急激に冷やすんだ」
「そうするとこんなビー玉の中にギザギザがに入るのか…」
「中に傷やヒビを入れる事になるから壊れやすいけどね」
スザクがルルーシュの手の中にあるビー玉から目を離せないでいると
「母様とかが持ってる宝石には負けるけどね、きれいだろ?」
ルルーシュが硝子玉を太陽にかざすようにする
確かに母さんが大切にしている指輪に付いた、ちっさい石より大きくてキレイ
キレイ…だけどなんか、見てるとザワザワする
元の物より傷が入ってる方がキレイだ何て思うなんて……。
物思いにふけりながら歩いていると、少し歩みが遅くなったのか
スザクはルルーシュより半歩後ろを歩く事になった
「ってお前歩きながら何やってんの?また転ぶぞ」
「…転ばない!」
「はいはい、だけど危ないだろ?前見て歩けよ…て言ってる側から」
ビー玉を見ていて側溝に落ちそうになる、ルルーシュを慌てて引っ張リあげる(多少荒っぽいのは気にしない)
「スザク痛い」
「ああ、悪い。お前も気をつけて歩けよ」
「分かった」
それでもビー玉に気を取られ、余所見を続けるルルーシュに向かって
「それ!俺にくれ!」
欲しがった
「何で?お前ビー玉やおはじき強くて勝負した相手から取って(盗って?)きて
沢山持ってるじゃないか、しかもそのあと大抵、すぐ無くすし」
「う゛、…そうだけど…でもそれ欲しい」
「これ?」
「大切にするから…くれ」
一瞬迷うに手の中の硝子玉を見てからルルーシュは
「何かよくわからないけど…はい」
スザクの掌に硝子玉を落とした
「さんきゅ」
スザクは手の中の硝子玉を握り締めてから
「早く帰っておやつ食おうぜ」
と言ってもう一つの手でルルーシュの手を引き家路を急いだ。
オレ見ないのが悔しくて
でも
きらきら光るビー玉がルルーシュの瞳みたいでキレイで…だから
欲しかっただなんて
言えるか
貰ったビー玉をつついてて割ってしまうのはまた別の話。
スザクならポケットに入れたまま洗濯しちゃって、割っちゃう気もする
カイム様の幼少パロ二人があまりにも可愛かったので
同じ世界の設定で書かせていただいたのですが
別人に成り果ててしまいました…orz
改めましてカイム様
サイト一周年おめでとうございます
今後も素敵な二人を書き続けて下さる事を
陰ながら応援しております
2008/06/30
とても素敵な二人が沢山いる、カイム様のサイト「Czarina」はこちらからどうぞ
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